北海道ワイン(株)[所在地]北海道小樽市朝里川温泉1丁目130番地

北海道ワインのワインづくりは葡萄栽培から始まる。

1.葡萄の栽培に最適な北の大地
 梅雨や台風の影響が少ない北海道の夏は、湿度が低く、昼夜の寒暖差が激しいのが特徴です。実はこうした気候はヨーロッパ系ぶどうの栽培にとって最適な条件。北海道はヴィニフェラ系(ワイン専用種)ぶどうの日本一の生産地になっています。
 北海道は北緯42~45度に位置していますが亜寒帯性気候に属していることから、ぶどう栽培の気候区分では「リジョン1」にあたります。これはヨーロッパの北部、北緯49度付近と同じ。ぶどうの栽培にとってはもっとも冷涼なエリアです。
 この「リジョン1」にはドイツをはじめ、フランス北部のシャンパーニュ地方、フランスとドイツの国境地帯にあるアルザス地方などが含まれます。これらは世界的な銘醸白ワインの産地。こうした産地にならい北海道ワインでは白ワインを主品種に据えています。北海道ワインの白ワイン用ぶどうと赤ワイン用ぶどうの比率は、白が65%、赤が35%ほどです。

2.道内各地で葡萄を生産
 小樽から北東へ約100kmの浦臼町鶴沼地区に、自社農園「鶴沼ワイナリー」があります。総面積は447ha、ヴィニフェラ系ぶどう栽培としては日本最大の規模です。
 また、本社と醸造所のある小樽市をはじめ、余市町、仁木町、共和町、ニセコ町、蘭越町など後志管内には、糖度による買い取り価格決定を行っている契約栽培園があり、その規模と範囲は道内32市町村、約400軒の農家に及びます。
 主として、鶴沼ワイナリーのある空知エリアではヨーロッパ系ワイン専用種が、小樽や余市などの後志エリアではナイヤガラなどの生食用品種の栽培がさかんです。北海道ワインには巨大な原料供給体制が確立しているため、毎年安定したワイン生産が可能です。
 年間のぶどう使用量は約2,500トン、これは北海道全体で収穫されるぶどう全量の4分の1を占めています。
 「北海道農業に必要な企業でありたい」、それが私たち北海道ワインの願いです。

3.鶴沼ワイナリーの誕生
 空知管内浦臼町は北海道開拓の歴史を刻む石狩川流域のまちです。ドイツのライン地方にとてもよく似た気象条件下にあり、南向きの丘陵地に開かれた鶴沼ワイナリーは、冬の寒さもおだやかで、夏には適度な雨と好天に恵まれます。
 北海道ワインがこの地に最初のクワを入れたのは昭和47年(1972年)のこと。幼少時からぶどうに接してきた山梨県出身の嶌村彰禧(現北海道ワイン会長)は、北海道の気候風土にふれた時「ここなら本物の日本ワインができる」と直感しました。
 挑戦は45haの原野を切り拓くことから始まりました。2年後の昭和49年(1974年)には、ドイツから輸入し横浜の植物防疫所に1年間置かれていた苗木が植えられます。ところがやっとの思いで植えた苗木も野ウサギに食べられたり、枯れてしまったりするなど、苦難と試行錯誤の日々が続きました。
 北海道ワインと鶴沼ワイナリーに光が差し始めたのは昭和52年(1977年)。当時ドイツに留学していた本間恒行(現北海道ワイン顧問)が、ドイツ人ケラーマイスターのグスタフ・グリュン氏を連れて帰国したことがきっかけになりました。  グリュン氏の栽培技術には目を見張るものがありました。彼の指導により鶴沼にドイツ系のワイン用葡萄の木々がしっかりと根付いていったのです。
 開墾から30年の時を経た現在、鶴沼ワイナリーにはミュラー・トゥルガウ、ツヴァイゲルト・レーベ、セイベルなどのヨーロッパ系ワインぶどうが二十品種あまり栽培されています。なかには国内でも鶴沼だけというシュペート・ブルグンダーやトラミナーもあります。これほど豊富なヨーロッパ系ワイン葡萄を育成している場所は、ヨーロッパのワイン産地以外ではおそらくここ鶴沼だけでしょう。鶴沼の畑ではヨーロッパのワイン産地でみられる光景と同じように、南西向きの斜面に限りなくぶどうの垣根が広がり、さえぎるものなく日差しをいっぱいに受けています。
 私たちが大切にするのは「身土不二」のこころ。つまり日本の大地で育ったぶどうからできるワインこそが、日本人に安心感や幸福感をもたらすものと考えます。
 みなさまに幸せを与える「未来のワイン」が、今日もここ鶴沼で育っています。                                北海道ワイン(株)HPより